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第42回九州人工透析研究会総会 会長挨拶
平方秀樹
(福岡赤十字病院 腎臓内科)
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この度、福岡県福岡市において第42回九州人工透析研究会・総会を開催することになりました。
わが国の維持透析患者数は2007年末で27万人を超え、対人口比では世界で最も頻度が高いことが知られています。九州の地は特に有病率が高く、沖縄県を含めて総患者数は約4万人、特に、福岡県の患者数は全国第7位に位置します。末期腎不全患者に対する腎代替治療法として腎移植の伸びは十分ではなく、長期の透析療法が主体となっております。最近では、高齢者や糖尿病患者の比率が増加し、長期透析患者の増加も伴って透析療法の現場では、医学的、社会的に多彩な問題が生じ、医療スタッフの努力と負担は際限なく増加しております。このような状況での本研究会では、臨床現場での問題を討議し合い、解決策を模索し、透析医療の更なる向上を目指す場として大きな意義を有しております。
このような透析医療の諸問題を考えながら、大会テーマを「今、再確認!透析医療の原点と治療軸」と掲げました。現時点での透析医療が直面している困難な問題の一助となるべく企画いたしました。11月はお魚がおいしい季節の始まり、美味しいもの一杯の福岡へ是非お越しください。